ねじ締付け試験機
ねじ締付け試験機
NSTシリーズ
「JIS B 1084」「ISO16047」の規格に示された測定項目を採用し、締付け軸力・締付けトルク・ねじ部トルク締付け回転角・ボルト伸びの計測、さらに「JIS B1056、JASO F 106-96」に規定されている「プリベリングトルク試験」や「MIL-N-25027試験」の実施が可能なねじ・ナット専用の試験機です。
一度の測定で回転角-トルク・軸力線図、トルク-軸力線図、伸び-トルク・軸力線図を得ることができ、その結果からトルク係数、摩擦係数など様々な演算結果を得ることができます。
特徴
- 使い易さを考慮した横型設計
試験装置は汎用性を考慮し、最も使いやすい位置にレイアウト。作業負担を軽減します。
ワークのセッティングが容易になるよう、横型構造を採用しています。
- 多彩なデータを一度の測定で取得
締付けトルク、軸力、ねじ部トルク、ボルト伸びなどを一度の測定で得ることができます。
またねじの情報を入力しておくことで、総合摩擦係数やねじ面摩擦係数、座面摩擦係数、トルク係数など、各係数が取得可能です。
⇒ 摩擦係数の計算方法についてはこちら
- 高精度
高精度・高性能なサーボモーター、角度検出器を採用しており、各トルク分解能は0.001 N・m(NST-100NM)、締付け軸力分解能は0.001 kN(NST-500NM)。
高容量ながら微小な測定も可能です。
- トルシアボルト用のねじ締付試験機『NST-3000NM』もラインナップ
シャーレンチ(手動)でピンテールを破断する際、測定部が手前を向くように90度可動するので、作業をスムーズに行うことができます。
- その他の機能
- 試験スピードは最小0.05 rpmから最大40 rpmまで幅広く設定可能。
- 各トルク、軸力、伸びそれぞれにリミットを数値設定することができます。
- ねじを破断せずに特性を得ることの出来る降伏点停止機能も選択可能です。
- リアルタイムに表示されるグラフは3種類のX-Y線図を簡単に切り替えられます。
- チェックボタンで簡単にスナグ点基準のデータに切り替えが可能です。
- グラフの重ね描き機能や波形データのEXCEL転送機能など、得られたデータも様々に処理可能。
- 煩雑になりがちな治具類をたっぷり収納出来るツールボックスを標準装備。
- 弊社独創の座面台は市販の丸ワッシャ、角ワッシャも使え、使い勝手に優れます。
- 標準装備の座面板は連続タイプ。試験コストを抑え、取替えもスライドさせるだけの簡単さです。
仕様
型式 | NST-100NM-J | NST-500NM-J | NST-1000NM-J | NST-1500NM-J | NST-3000NM-J |
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試験回転速度 | 0.05~40 rpm (20~14400 deg/min) | 0.05~20 rpm (20~7200 deg/min) |
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最大締付けトルク | 100 N・m | 500 N・m | 1000 N・m | 1500 N・m | 3000 N・m |
最大軸力 (締付け力) |
50 kN | 100 kN | 250 kN | 350 kN | 500 kN |
最大保持トルク (ねじ部トルク) |
100 N・m | 300 N・m | 750 N・m | 1000 N・m | 2000 N・m |
締付けトルク表示 | 100.000 N・m | 500.00 N・m | 1000.00 N・m | 1500.0 N・m | 3000.0 N・m |
軸力表示 | 50.000 kN | 100.000 kN | 250.00 kN | 350.00 kN | 500.00 kN |
保持トルク表示 (ねじ部トルク) |
100.000 N・m | 300.00 N・m | 750.00 N・m | 1000.00 N・m | 2000.0 N・m |
角度表示 | -9999.9~9999.9 deg | ||||
伸び表示※1※2 | 0.000~10.000 ㎜ | ||||
寸法W/D/H (mm) ※液晶モニタ除く |
W 1350 D 515 H 1110 |
W 1872 D 572 H 1225 |
W 1890 D 625 H 1260 |
W 2360 D 625 H 1490 |
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電源仕様 | 3φ200~240 V 20 A | 3φ200~240 V 30 A | 3φ200~240 V 50 A | ||
重量 | 約400 kg | 約500 kg | 約650 kg | 約1000 kg |
※1 形状によって測定できない場合があります。
※2 治具により伸び測定が出来ない場合があります。
※改善改良のため、製品の仕様や外観は予告なしに変更する場合がございます。
参考:摩擦係数の計算方法
総合摩擦係数 | T=締付けトルク F=軸力 P=ピッチ d2=おねじ有効径の基準寸法=d – 0.6495P=呼び径 – 0.6495P (JIS B 0205-4) Db=ナット座面又はボルト頭部座面の摩擦に対する直径 =(D0+dh)/2 D0=ナット座面又はボルト頭部の外径 dh=試験用座面板のボルト穴径 Tth=ねじ部トルク Tb=座面トルク=T – Tth=締付トルク – ねじ部トルク |
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ねじ面摩擦係数 | ||
座面摩擦係数 |
※『JIS B 1084:2007 締結用部品-締付け試験方法』による。